がんは長年日本人の死因の第一位を占めており、日本人の二人に一人が生涯でがんになり、三人に一人はがんで亡くなると言われています。
かつてがんは不治の病と言われていましたが、現在では治療技術の進歩により状況は大幅に改善しました。特に、本学発の抗PD-1抗体等によるがん免疫治療は、従来の治療では完治が困難であった多くのがん患者の命を救ってきた画期的な治療法です。しかし、その反面、解決すべき臨床的課題が山積しているのも事実です。
京都大学がん免疫総合研究センターは、世界に先駆けてそれらの臨床的課題を解決することを目的として、2020年4月1日に日本初のがん免疫治療の総合的研究センターとして設立されました。人類の長年の悲願である「がんの完治」実現をめざして、世界最先端の知識と技術を駆使し、メンバー一丸となって臨床的・基礎的課題の解決に取り組んでいます。
このような研究は成果が出るまで長い時間と多額の研究費が必要となります。一日でも早くがん患者の皆様のご期待に応えられるよう、地道に粘り強く研究活動を行って参ります。
皆様からのご支援は、本センターでの研究活動推進（最先端の研究環境の整備、優秀なスタッフの雇用維持、国際シンポジウムなどの実施、成果の国内外への発信など）に大切に使わせて頂きます。
どうか皆様の暖かいご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。
京都大学がん免疫総合研究センター センター長
